少子高齢化社会となっている現在の日本では、看護師の不足問題が日本全国で深刻化しています。特に地方ではそれが顕著であり、本
当に必要な人に医療が行き届かなくなっている現状もあります。少子化でそもそも看護師になる人の母体数が減っていることもありますが、高齢化で医療を必要としやすい人が増えていて、需要と供給が成り立っていないのです。そして何より問題なのは、看護師になってもそれを5年、10年と勤続する人が少ないということです。ですので現場では人材も育たず不足して残った看護師が苦しくなり、それでまた辞めていく、という悪循環があります。今の日本の医療は現場の努力で持ちこたえている、と言っても過言ではありません。この看護師不足を解消するために、日本はインドネシアやフィリピンなどから看護学生を受け入れることを認め日本で外国人看護師を増やそうとしています。しかし、言葉の壁もあり外国人看護師の数はまだまだ全然いません。看護国家試験の合格率も10%前後と、かなり低いようです。しかし一方で、看護師資格を持っていながら現在働いていない潜在看護師の数は日本全国で50万人以上と言われています。そのうち看護師として復帰したいという人は8割ほどいるようですが、その人達が復帰したくてもそれを支援する機関が不足していたり、環境が整わず断念せざるを得ない状況の人がたくさんいます。新たに看護師を育成することはもちろん大事ですが、ブランクはあるが経験者を支援するのもまた必要なことだと思います。
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看護師不足の現状と対策